前兆なく忍び寄る恐怖！「突然死」

突然死はどんなときに起こるのか

ちなみに狭心症の段階で症状を発見できれば、狭くなった血管を広げる治療をすることで突然死を未然に防ぐことも可能なのです。

ところが、やっかいなのが、痛みなど前兆がないタイプです。これを早期に発見することはなかなか困難です。

ところで突然死はどんな時に起きやすいのでしょうか？厚生省の突然死に関する研究（平成六年度の）によれば、もっとも多いのが就寝中で、次いで入浴中、休養＆休憩中、排便中という順番になっています。

心筋梗塞は突然死の原因の中で一番多いのですが、これの発作は朝方にピークがあるとされています。心筋梗塞の発作というのは、通常、かなり激しい胸の痛みがあります。心筋梗塞の発症の前兆としては２つあり、ひとつは狭心症の発作を何回か繰り返す不安定狭心症の場合、もうひとつはまったく前兆がなくて突然心筋梗塞の発作を起こす場合です。後者はまさに突然ということですが、厳密には以前に心筋梗塞を起こしたり、糖尿病で神経に障害があって狭心発作を起こしていても痛みを感じていなかった場合もあります。

多くの心筋梗塞は、狭心症を起こさないレベルのごく軽い動脈硬化やストレスなどから誘導されて突然破裂したり、傷ついた血管に血栓が詰まるようです。このように心筋梗塞発作の原因は動脈硬化ですから、何よりその進行を防がないといけないのです。